わかめの話

わかめ ワカメ

鯛しゃぶセットの端役、「ワカメ」の話

先週末の雨を受けて一気に桜が花開きました。春も盛りですね。

鯛しゃぶ鍋セットにおつけしているワカメも随分大きくなってきました。このまま育っていくと恐らく今月末ぐらいにはワカメの葉が固くなってくるのであまりお薦めできなくなってきます。

葉は大きく厚みもあるけれど、葉は柔らかく程よい食感である今ぐらいが一番美味しいと私は思っています。

なので、鯛しゃぶ鍋セットをご注文いただけるのであれば、できれば4月中旬ぐらいまでにお召し上がりいただきたいところです。

桜鯛の鯛しゃぶ鍋

・「桜鯛と新わかめの鯛しゃぶ鍋セット」

生命力が強すぎて海外では厄介者のワカメ

国際自然保護連合に「侵略的外来種」に指定されるほどの繁殖力をもっているにも関わらず(欧米豪の港は大変らしいです)、世界でワカメを食べるのは日本と朝鮮半島ぐらいのものでした。(現在は欧米でも食べられるようになってきました。その辺は後述します)

朝鮮半島のお隣にある中国ですら海草を食べる文化はあまりありません(昆布も含めて)。

中国人は何でも食べると揶揄されることが多いですが、そう考えるとある意味日本人の方が何でも食べているような気がします。尚、日本では縄文時代以前よりワカメを食べていたそうです。

ダイエット効果を期待して欧米でもじわじわワカメ人気

遺伝子とは大したもので、ご先祖様が食べてきたものに対応するように体が培われていきます。

それが食べ物の嗜好に表れたりするわけですが、海草を食べる文化が全く無かった欧米の方の体内には海藻類を消化するための酵素がいないそうです。

が、最近ではそれを活かしてダイエットする人もいるそうです(食べても消化・吸収できないし、デトックス効果を期待しているのでしょう)。

あちらのダイエット法はエキセントリックなものも多いですから、ワカメを食べるぐらいならだいぶん健全ですね。

ワカメの栄養と美容・健康効果

(以降は個人的興味で調べた面倒くさい話が続きます。時間が無ければ太文字だけ追って読んでください)

海草を消化・吸収できる日本人にとっても、ワカメは健康に役立つ食材であるのはよく知られたところです。

ワカメは食物繊維を多く含んだ食材で、乾燥ワカメ5gに対して2gの食物繊維を含んでいます。

アルギン酸:水溶性食物繊維

食物繊維の内の80%を占めているのがアルギン酸カリウムという水溶性食物繊維で、これがワカメのぬめりを生み出しているのですが、アルギン酸カリウムは体内に摂取されるとアルギン酸とカリウムに分解されます。
(アルギン酸は単独では存在せず、ミネラル分と高い親和性をもっている為にカリウムやカルシウムを結合した形で存在しています。)

カリウムはそのままミネラル分として体内に吸収され、アルギン酸は血中のナトリウム(≒塩 )とくっつきアルギン酸ナトリウムに変質します。

アルギン酸ナトリウムは体内の消化酵素では分解出来ないのでそのまま排出されることになり、ナトリウム吸収量が減少します。

結果として、高血圧・むくみの改善につながります。

アルギン酸には他にもコレステロール値の減少効果も認められているそうで、成人病の万能薬のような働きをしているようです。有能。

健康診断に行く度に「コレステロール値がちょっと高いのが気になりますねー」とお医者さんに言われる私にとっては有難い話です。

塩分・コレステロール値が減少するということは、同時に動脈硬化の予防にもなりますね。

不溶性食物繊維:セルロース

食物繊維の残り20%を占めているのはセルロースという不溶性食物繊維。

セルロースは腸内で水を含んで膨らむことで便のかさを増し、腸壁を刺激することで腸の動きを活発化させるそうです。水分の含んだまま大腸まで届くので便も柔らかくなりますし、便秘にお困りの方には良いでしょう。腸の掃除屋ですね。

腸内で膨らむということは満腹感も増すはずですから、ダイエットに勤しむ方々にも良いと思います。

先述の”欧米ではダイエット効果でわかめが人気”なのも、このセルロースの働きゆえんですね。

海藻類は食べ過ぎると逆効果

ワカメのみならず海藻類にはヨウ素(ヨード)が多く含まれています。

ヨウ素を摂取することで甲状腺ホルモンが生成され、甲状腺ホルモンによって交感神経が刺激され、タンパク質や脂質・糖質の代謝が促されます。髪の艶や美肌作りには欠かせません。

ここまではいいです。

しかし、ヨウ素が過剰摂取となると甲状腺に負担をかけてしまい、全くの逆効果となってしまいます。

世界各国ではヨウ素不足を補おうとサプリだったり何だったりが服用されておりますが、日常的に海藻類や魚介類を食べている日本人にとってヨウ素は放っておいても摂取できてしまう栄養素です。
たとえ海藻類も魚介類も口にしていなくても、出汁や既成品の出汁醤油などに「昆布エキス」などの形で含まれていることが多いからです。

ダイエットに良いから、美容に良いから、健康に良いからと言って、毎日ボウル一杯の海草を食べたりするような真似はくれぐれもお控えください。

わかめ余談

漢字では「若布」と書きますが、語源を調べると”和語では「藻(も)」に対して海草全般を「め」と呼んでいた” ところから来ているようです。つまり元々は、春の若い海草類全般を「若布」と呼んでいたようですが、いつしか今のワカメだけを若布と呼ぶようになってしまったみたいですね。